農地転用の許可基準は、立地基準と一般基準に分かれます。
農地転用の許可が下りるか否かを予想するために、その基準を知ることは重要です。
今回は、一般基準について解説します。
※立地基準(農地区分)についてはこちらを参照して下さい↓
農地転用の一般基準とは
農地転用の可否を決めるための一般基準は、主に4つあります。
- 申請に係る農地の全てを当該申請に係る用途に供することが確実であること(農地法第4条第6項第3号、農地法第5条第2項第3号)
- 周辺の農地等に対する被害防除措置が万全であること(農地法第4条第6項第4号、農地法第5条第2項第4号)
- 農地の利用集積に支障を生じさせないこと(農地法第4条第6項第5号、農地法第5条第2項第5号)
- 一時転用の後、農地への復元が確実に行われること(農地法第4条第6項第6号、農地法第5条第2項第7号)
以下では、これらの基準を1つずつ説明します。
申請に係る農地の全てを当該申請に係る用途に供することが確実であること
農地転用は、申請に係る用途(例えば、駐車場や太陽光発電)に供する確実性があると認められない場合は、不許可となります。
具体的には、以下の要素が考慮されます。
農地転用に必要な資力及び信用があること
例えば、農地を太陽光発電所に転用する場合、太陽光発電設備の機材を購入するための資金や造成をするための資金があることを申請の時点で証明する必要があります。
また、例えば、申請地とは別の農地に無断で砂利を敷き通路として使用している場合(無断転用)等、農地法に違反する行為がある場合は、その是正をしないと信用がないと判断されます。
※無断転用については、こちらを参照して下さい↓
農地転用の妨げとなる権利を有する者の同意を得ていること
例えば、電力会社が農地の上空に電線を通すため、地役権を設定している場合は、電力会社の同意を得る必要があります。
※電力会社からの同意書取得については、こちらを参照して下さい↓
農林水産省令で定める事由
以下のいずれかに該当すると「申請に係る農地の全てを申請に係る用途に供することが確実と認められない」と判断されます。
一 許可を受けた後、遅滞なく、申請に係る農地を申請に係る用途に供する見込みがないこと。
二 申請に係る事業の施行に関して行政庁の免許、許可、認可等の処分を必要とする場合においては、これらの処分がされなかつたこと又はこれらの処分がされる見込みがないこと。
二の二 申請に係る事業の施行に関して法令(条例を含む。)により義務付けられている行政庁との協議を現に行つていること。
三 申請に係る農地と一体として申請に係る事業の目的に供する土地を利用できる見込みがないこと。
四 申請に係る農地の面積が申請に係る事業の目的からみて適正と認められないこと。
五 申請に係る事業が工場、住宅その他の施設の用に供される土地の造成(その処分を含む。)のみを目的とするものであること。
周辺の農地等に対する被害防除措置が万全であること
農地転用によって、周辺の農地等に悪影響を及ぼす場合は、許可が下りません。
以下のおそれがあると認められる場合は、周辺の農地等に対する被害防除措置を万全にする必要があります。
- 土砂の流出又は崩壊その他の災害を発生させるおそれがあると認められる場合
- 農業用用排水施設の有する機能に支障を及ぼすおそれがあると認められる場合
- その他の周辺の農地に係る営農条件に支障を生ずるおそれがあると認められる場合
例えば、農地を太陽光発電所にすると、雨水が周辺の農地へ流れ込み周辺の農地を水浸しにしてしまう可能性がある場合は、調整池を設置する等の被害防除措置を万全にする必要があります。
農地の利用集積に支障を生じさせないこと
例えば、農地転用をすることで地域計画の達成に支障を及ぼす場合は、許可が下りません。
もし農地転用の申請地が地域計画の区域に含まれている場合は、地域計画から除外する手続きが必要です。
※地域計画についてはこちらの記事を参照して下さい↓
一時転用の後、確実に農地へ復元されること
例えば、農地を一時的に転用してソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)を行う場合、一時転用後、農地に復元されることの確実性が認められない場合は、不許可になります。
申請時には、その担保として、農地へ復元することの誓約書や太陽光発電設備の撤去費用に関する見積書の提出が求められます。
※ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)についてはこちらを参照して下さい↓
まとめ
農地転用の一般基準は、主に以下の4つです。
- 申請に係る農地の全てを当該申請に係る用途に供することが確実であること:農地転用の申請地を申請に係る用途に供する確実性が要求されます。資金や関係者の同意等が必要です。
- 周辺の農地等に対する被害防除措置が万全であること:周辺の農地等に悪影響を及ぼす場合、許可が下りません。例えば、雨水の流れ込みが問題となる場合、対策が求められます。
- 農地の利用集積に支障を生じさせないこと:例えば、農地転用が地域計画に影響を与えるか否かを確認する必要があります。
- 一時転用の後、確実に農地へ復元されること:一時的な転用後、農地への復元が確実でない場合は不許可となります。申請時に復元の誓約書や撤去費用に関する見積書を提出する必要があります。
茨城県、千葉県、埼玉県、栃木県、福島県で農地転用を検討されている方は、弊所にご相談下さい。
専門家が親身になってサポートを致します。
この記事を書いた人
特定行政書士 池田大地
専門分野:農地関係
所属行政書士会:茨城会
日本行政書士会連合会 登録番号:第22110205号
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