農振除外は難しい?~農振除外の手続きとポイントについて解説します~

農地転用関係

農地にはランクがあり、その中でも最上位のランクにあるのが「青地」と呼ばれる農地です。

青地を転用する場合は、原則あらかじめ農振除外の申出をして農用地区域から除外してもらう必要があります。

今回は、農振除外の手続きについてわかりやすく解説します。

青地とは

青地とは、主に「農業振興地域内農用地区域内農地」のことを指します。

農業振興地域整備計画の計画図において、農用地区域は青く塗られているため、「青地」と呼ばれています。

※農用地区域内の土地は農地(田、畑)だけではなく、農地以外の土地(山林や原野等)も含まれています。

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農振除外とは

農振除外とは、対象地を農用地区域から除外すること(農業振興地域整備計画の変更)を指します。

青地は、農地区分の中で一番厳しく規制されているため、農地転用の許可申請をしても原則不許可となります。

そこで、青地を転用する場合には、原則あらかじめ農振除外が必要となります。

※農地区分については、こちらの記事を参照してください↓

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農振除外の要件

農振除外については、以下の6要件を全て満たす必要があります。 

 前項の規定による農業振興地域整備計画の変更のうち、農用地等以外の用途に供することを目的として農用地区域内の土地を農用地区域から除外するために行う農用地区域の変更は、次に掲げる要件の全てを満たす場合に限り、することができる。

 当該農業振興地域における農用地区域以外の区域内の土地利用の状況からみて、当該変更に係る土地を農用地等以外の用途に供することが必要かつ適当であつて、農用地区域以外の区域内の土地をもつて代えることが困難であると認められること。

 当該変更により、農用地区域内における農業経営基盤強化促進法(昭和五十五年法律第六十五号)第十九条第一項に規定する地域計画の達成に支障を及ぼすおそれがないと認められること。

 前号に掲げるもののほか、当該変更により、農用地区域内における農用地の集団化、農作業の効率化その他土地の農業上の効率的かつ総合的な利用に支障を及ぼすおそれがないと認められること。

 当該変更により、農用地区域内における効率的かつ安定的な農業経営を営む者に対する農用地の利用の集積に支障を及ぼすおそれがないと認められること。

 当該変更により、農用地区域内の第三条第三号の施設(ため池、防風林、かんがい排水施設、農道等)の有する機能に支障を及ぼすおそれがないと認められること。

 当該変更に係る土地が第十条第三項第二号に掲げる土地(土地改良法第二条第二項に規定する土地改良事業又はこれに準ずる事業で、農業用用排水施設の新設又は変更、区画整理、農用地の造成その他の農林水産省令で定めるものの施行に係る区域内にある土地)に該当する場合にあつては、当該土地が、農業に関する公共投資により得られる効用の確保を図る観点から政令で定める基準(当該変更に係る土地が法第十条第三項第二号に規定する事業の工事が完了した年度の翌年度の初日から起算して八年を経過した土地であること)に適合していること。

引用:農業振興地域の整備に関する法律 第13条第2項、第3条第3号、第10条第3項第2号農業振興地域の整備に関する法律施行令 第9条

なお、農振法に明記されている要件ではありませんが関係他法令の許可見込みがあることも必要なので注意してください。

例えば、

  • 非線引き区域にある農用地区域内農地(1,000㎡~2,000㎡程度)に太陽光発電設備や系統用蓄電池を設置したい場合は、農振除外の申出をする際に農地転用の許可見込みがあることも必要となります。
  • 市街化調整区域にある農用地区域内農地に分家住宅を建築したい場合は、農振除外の申出をする際に農地転用の許可及び開発許可の見込みがあることも必要となります。

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農振除外の申出

農振除外を希望する場合は、農振除外の申出をする必要があります。

具体的には、受付期間中に対象地を管轄する市町村の担当課(農政課、産業課等)に申出書一式を提出します。

年に2回前後の受付期間を設けている市町村が多いです。

※農振除外の申出をしてから結果についての通知書が交付されるまで半年から1年程度かかります。

なお、稀に農用地区域内にある登記簿地目が農地(田、畑)の場所でも、現況が農地以外(山林や原野等)であれば農振除外の申出を不要としている市町村もあります。
この場合、非農地証明書の取得等によって地目変更をした後、農業振興地域整備計画の見直しで対象地が農用地区域から除かれれば、農振除外の申出をすることなく対象地を農業以外で利用することが可能です。

※非農地証明については、こちらの記事を参照してください↓

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農振除外のポイント

農振除外のポイントは、あらかじめ担当課(農政課、産業課等)に農振除外の6要件の中で明らかに満たしていない要件があるか確認しておくことです。

例えば、対象地が農用地区域の中心に存在しておりそこを除外すると農用地を細断してしまうことが明らかである場合(3号要件を満たしていない)等です。

明らかに満たしていない要件があることを事前に知ることができれば、時間と労力の無駄を省くことができます。

農振除外の影響緩和措置

農振法の改正(施行日:令和7年4月1日)により、影響緩和措置に関する規定が新たに設けられました。

5 都道府県知事は、第二項に規定する農用地区域の変更(以下この条において「除外目的変更」という。)に係る農業振興地域整備計画の変更に関する前項において準用する第八条第四項の規定による協議があつた場合において、当該除外目的変更に係る土地が集団的に存在する農用地であることその他の事由により当該除外目的変更が都道府県面積目標に影響を及ぼすおそれがあると認めるときは、同項の同意をするかどうかを判断するため、当該市町村に対し、当該影響を緩和するために当該市町村が講じようとする措置その他の農林水産省令で定める事項を記載した書面の提出を求めるものとする。

引用:農業振興地域の整備に関する法律 第13条第5項

したがって、令和7年4月1日以降の農振除外では、影響緩和措置(農用地区域への農地の編入、荒廃農地の解消、農用地の造成)を求められる場合があります。

例えば、令和8年度の千葉県における農振除外では、影響緩和措置が必要とされています。

農振除外のハードルが上がったため、農振除外を検討している方は農振除外に精通している行政書士へ依頼することをお勧めします。

まとめ

  • 青地とは、主に「農業振興地域内農用地区域内農地」を指します。
  • 青地を転用する場合には、原則「農振除外」が必要です。
  • 農振除外の要件は6つあり、全ての要件を満たす必要があります。
  • 関係他法令の許可見込みがあることも必要なので注意してください。
  • 農振除外を希望する場合には、受付期間に農振除外の申出書一式を市町村の担当課に提出します。
  • 農振除外のポイントは、あらかじめ担当課に明らかに満たしていない要件があるか確認することです。
  • 令和7年4月1日以降の農振除外では影響緩和措置を求められる場合があります。

茨城県、千葉県、埼玉県、栃木県、福島県で農振除外の申出を検討されている方は、農地関係専門の行政書士池田法務事務所にご相談ください。

農地関係専門の行政書士が親身になってサポートをいたします。

この記事を書いた人

行政書士池田法務事務所
所長 特定行政書士 池田 大地

専門分野:農地関係

所属:茨城県行政書士会

登録番号:第22110205号(日本行政書士会連合会)

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