第1種農地は、ランクの高い農地なので原則として農地転用はできないとされています。
そのため、第1種農地を転用してコンビニを出店することは原則として不可です。
もっとも、例外的に許可される場合もあるため、あきらめるのは時期尚早です。
そこで今回は、第1種農地を転用してコンビニを出店する場合について解説します。
第1種農地とは
第1種農地とは、農用地区域内にある農地以外の農地であって、良好な営農条件を備えている農地として次に掲げる要件のいずれかに該当するものです。(農地法第4条6項第1号ロ及び第5条第2項第1号口)
- おおむね10ヘクタール以上の一団の農地の区域内にある農地
- 特定土地改良事業等の施行に係る区域内にある農地
- 近傍の標準的な農地を超える生産をあげることができると認められる農地
第1種農地は、良好な営農条件を備えている農地なので、原則農地転用が不可とされています。
※農地区分については、こちらも参照して下さい↓
第1種農地でもコンビニに転用できる場合
第1種農地でも例外的にコンビニへ転用できる場合があります。
それは、「申請に係る農地を特別の立地条件を必要とする事業の用に供する場合、つまり流通業務施設、休憩所、給油所その他これらに類する施設で、一般国道又は都道府県道の沿道の区域等に設置される場合」(「農地法の運用について」の制定について 平成21年12月11日21経営第4530号・21農振第1598号)です。
コンビニは、「これらに類する施設」に該当するとされています。
なぜなら、主要な道路の沿道において周辺に自動車の運転者が休憩のため利用することができる施設が少ない場合には、駐車場及びトイレを備え、休憩のための座席等を有する空間を備えているコンビニ及びその駐車場が自動車の運転者の休憩所と同様の役割を果たしているからです。
※第1種農地でも許可される場合についてはこちらも参照して下さい↓
関係法令の手続きも忘れずに
第1種農地でも例外的にコンビニへ転用できる場合もありますが、農地転用の手続きだけをすれば良いわけではありません。
例えば、農地転用をしてコンビニを出店する場合は、開発行為に該当するため開発許可も必要となります。
特に市街化調整区域では、開発規模にかかわらず開発許可が必要となりますので注意が必要です。
※関係法令の手続きについてはこちらも参照して下さい↓
まとめ
- 第1種農地はランクの高い農地であり、原則として農地転用が不可。しかし、例外的にコンビニの出店が許可される場合がある。
- 第1種農地の条件には、一団の農地が10ヘクタール以上であるか、特定土地改良事業の施行区域内にあるか、近傍の標準的な農地を超える生産が可能な農地が含まれる。
- 第1種農地がコンビニに転用できる例外条件は、「特別の立地条件を必要とする事業の用に供する場合、つまり流通業務施設、休憩所、給油所その他これらに類する施設で、一般国道又は都道府県道の沿道の区域等に設置される場合」。
- 関係法令の手続きが必要であり、特に市街化調整区域では開発許可が必要。開発行為に関する手続きも忘れずに行う必要がある。
茨城県、千葉県、埼玉県、栃木県、福島県でコンビニの出店を目的にした農地転用を検討されている方は、農地関係専門の当事務所にご相談下さい。
農地関係専門の行政書士が親身になってサポートを致します。
この記事を書いた人
特定行政書士 池田大地
専門分野:農地関係
所属行政書士会:茨城会
日本行政書士会連合会 登録番号:第22110205号
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