「農業法人を設立」するための「手続」と「費用」についてわかりやすく解説します。

農業法人関係

「農業法人を設立したいので、手続の流れと費用を教えて欲しい」との相談を受けることがあります。

農業法人の設立はそうそうあるものではないので、「どの様な流れで設立されるのか?」、「設立するためにはどの程度の費用がかかるのか?」、不安になる方は多いと思います。

そこで今回は、農業法人を設立するための手続きと費用についてわかりやすく解説します。

農業法人とは

農業法人とは、農業を営む法人の総称です。

農林漁業法人等に対する投資の円滑化に関する特別措置法第2条第1項第1号では、農業法人を「農事組合法人又は株式会社等(株式会社又は会社法(平成十七年法律第八十六号)第五百七十五条第一項に規定する持分会社をいう。以下同じ。)であって、農業を営むもの」と定義しています。

農業法人は、大きく農事組合法人と会社法人(株式会社又は持分会社)に分類されます。

各法人形態の概要は以下のとおりです。

農事組合法人

農事組合法人は、「その組合員の農業生産についての協業を図ることによりその共同の利益を増進することを目的とする」法人です(農業協同組合法 第72条の4)。

事業目的や構成員について会社法人よりも厳しく制限されていますが、設立時の登録免許税と定款認証の費用はかかりません。

会社法人(株式会社又は持分会社)

株式会社

株式会社とは、株式を発行する会社です。

経営の自由度が高いことや社会的信用性の高さから最も多く選択されている法人形態です。

法人形態の選択に迷ったらこれを選んでおけば間違いないです。

持分会社

持分会社とは、合名会社、合資会社、合同会社の総称です。

株式会社より登録免許税の下限が安く、定款の認証は不要なので、株式会社よりも設立費用を抑えることができます。

農業法人を設立する手続

農事組合法人と会社法人の設立手続きはほとんど同じなので、ここでは設立形態として最も多い株式会社の設立手続きをご紹介します。

主に5つのステップを踏むことになります。

農業委員会への事前相談

農業法人を設立したからと言って無制限に農地を取得することができるわけではありません。

農業法人が農地を取得するためには、農地法第3条の許可が必要です。

そのため、農業法人設立後のトラブルを防ぐためにあらかじめ農業委員会に相談しておくことが大切です。

定款の作成、認証

定款とは、会社のルールです。

発起人同士で話し合い、会社の基本事項(目的、商号、本店所在地、資本金等)を定款にしてまとめます。

株式会社の場合は、公証役場で定款の認証をしてもらう必要があります。

出資の履行、役員の選任

定款が完成したら、定款に記載した出資の履行を行います。

その後、設立時役員の選任をします。

設立登記

設立時取締役の調査が終了した日又は発起人が定めた日のいずれか遅い日から2週間以内に設立登記の申請をします(会社法第911条第1項)。

株式会社の場合、登記を怠ると100万円以下の過料に処される恐れがあるので注意が必要です(会社法第976条第1項第1号)。

諸官庁への届出

登記が完了したら、2か月以内に税務署、市町村、労働基準監督署等に設立の届出をする必要があります。

農業法人設立の費用

農業法人設立の費用は以下のとおりです。

  • 公証役場の定款認証手数料 30,000円~50,000円 ※資本金の額等によって異なります。
  • 収入印紙代 40,000円 ※株式会社の場合、電子定款であれば収入印紙が不要となります。そのため、電子定款の作成に対応している行政書士に依頼することをお勧めします。
  • 謄本交付料 2,000円程度
  • 登記をする際の登録免許税 最低150,000円 ※資本金の額等によって異なります。

上記した農業法人設立の手続きをご自身で対応することは大変な労力を必要とします。

そこで、追加で下記の報酬が発生しますが、行政書士や司法書士等の専門家に依頼することをお勧めします。

【専門家(行政書士、司法書士等)の報酬】

100,000~200,000円程度

【合計金額】

公証役場の定款認証手数料30,000円~50,000円
収入印紙代40,000円
謄本交付料2,000円程度
登記をする際の登録免許税最低150,000円
専門家(行政書士、司法書士等)の報酬100,000円~200,000円程度
合計322,000円~

まとめ

  • 農業法人は、「農事組合法人」と「会社法人(株式会社、持分会社)」の形態があります。
  • 設立手続きは農業委員会への事前相談、定款の作成・認証、出資の履行・役員の選任、設立登記、各官庁への届出の順に進みます。
  • 設立費用は、定款認証手数料3万円~5万円、印紙代4万円、登録免許税最低15万円などで、専門家への報酬は10万円~20万円が目安です。
  • 専門家に依頼すると、手続きがスムーズに進みます。

茨城県、千葉県、埼玉県、栃木県、福島県で農業法人の設立を検討されている方は、弊所にご相談下さい。

農地関係専門の行政書士が親身になってサポートを致します。

この記事を書いた人

特定行政書士 池田大地

専門分野:農地関係

所属行政書士会:茨城会

日本行政書士会連合会 登録番号:第22110205号

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