農地の売買等と国土利用計画法の事後届出についてわかりやすく解説します。

農地転用関係

農地転用をするために農地の売買等をする場合(農地法第5条)、その農地の面積が一定以上だと国土利用計画法の事後届出が必要になります。

この届出を怠ると罰則があるので注意が必要です。

そこで今回は、農地の売買等と国土利用計画法の事後届出についてわかりやすく解説します。

国土利用計画法の事後届出とは

国土利用計画法の事後届出とは、一定面積以上の土地を売買等する場合、権利取得者が契約締結日を含めて2週間以内に当該土地が所在する市町村の長を経由して、都道府県知事に対して行う届出のことを指します。

第23条 土地売買等の契約を締結した場合には、当事者のうち当該土地売買等の契約により土地に関する権利の移転又は設定を受けることとなる者(次項において「権利取得者」という。)は、その契約を締結した日から起算して2週間以内に、次に掲げる事項を、国土交通省令で定めるところにより、当該土地が所在する市町村の長を経由して、都道府県知事に届け出なければならない。

引用:国土利用計画法|条文|法令リード (hourei.net)

届出が必要となる面積は、土地の区分によって異なります。

具体的には以下のとおりです。

  • 市街化区域では、2,000㎡以上
  • 市街化区域以外の都市計画区域(市街化調整区域、非線引き区域)では、5,000㎡以上
  • 都市計画区域外の区域では、10,000㎡以上

第23条 

 前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する場合には、適用しない。

 次のイからハまでに規定する区域に応じそれぞれその面積が次のイからハまでに規定する面積未満の土地について土地売買等の契約を締結した場合(権利取得者が当該土地を含む一団の土地で次のイからハまでに規定する区域に応じそれぞれその面積が次のイからハまでに規定する面積以上のものについて土地に関する権利の移転又は設定を受けることとなる場合を除く。)

 都市計画法第7条第1項の規定による市街化区域にあつては、二千平方メートル

 都市計画法第4条第2項に規定する都市計画区域(イに規定する区域を除く。)にあつては、五千平方メートル

 イ及びロに規定する区域以外の区域にあつては、1万平方メートル

引用:国土利用計画法|条文|法令リード (hourei.net)

売買等の対象が農地である場合の注意点

農地転用をするために農地の売買等をする場合(農地法第5条)は、一定面積以上であれば国土利用計画法の事後届出が必要となります。

一方、農地のまま売買等する場合(農地法第3条)は、 国土利用計画法の事後届出が不要となります。

勘違いしやすい点なので注意が必要です。

第23条

 前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する場合には、適用しない。

 前二号に定めるもののほか、民事調停法による調停に基づく場合、当事者の一方又は双方が国等である場合その他政令で定める場合

引用:国土利用計画法|条文|法令リード (hourei.net)

第十七条 法第二十三条第二項第三号の政令で定める場合は、土地売買等の契約の締結が次に掲げる場合に該当して行われたものである場合とする。

一 第六条第二号から第八号まで、第十号又は第十一号に掲げる場合

第六条 法第十四条第二項の政令で定める場合は、次のとおりとする。

七 農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第三条第一項の許可を受けることを要する場合(同項各号に掲げる場合のうち国土交通省令で定める場合を含む。)

引用:国土利用計画法施行令 | e-Gov 法令検索

※農地法第5条と第3条の違いについてはこちらを参照して下さい↓

国土利用計画法の事後届出に必要となる書類

国土利用計画法の事後届出に必要となる書類は主に以下の6つです。

届出書

届出書には以下の内容を記載します。

第23条 

 土地売買等の契約の当事者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名

 土地売買等の契約を締結した年月日

 土地売買等の契約に係る土地の所在及び面積

 土地売買等の契約に係る土地に関する権利の種別及び内容

 土地売買等の契約による土地に関する権利の移転又は設定後における土地の利用目的

 土地売買等の契約に係る土地の土地に関する権利の移転又は設定の対価の額(対価が金銭以外のものであるときは、これを時価を基準として金銭に見積つた額)

 前各号に掲げるもののほか、国土交通省令で定める事項

引用:国土利用計画法|条文|法令リード (hourei.net)

届出書のひな形が各市町村のホームページで提供されていることが多いので、それをダウンロードして使用しましょう。

位置図

土地の位置を明らかにした縮尺五万分の一以上の地形図です。

オンラインでの取得がお勧めです。↓

電子地形図25000(オンライン) | 地図センターネットショッピング (jmc.or.jp)

周辺状況図

土地及びその付近の状況を明らかにした縮尺五千分の一以上の図面です。

住宅地図を使用すると良いです。↓

ゼンリン住宅地図出力サービス | ZENRIN Store | ゼンリン公式オンラインショップ ゼンリンストア

形状図

土地の形状を明らかにした図面です。

公図を添付しましょう。

法務局に出向かなくても郵送で取得できます。↓

登記・供託オンライン申請システム 登記ねっと 供託ねっと (moj.go.jp)

土地売買等の契約書(写し)

契約書の原本をコピーして提出します。

原本証明を行うと親切です。

委任状

代理人が届出をする場合に必要となります。

様式に決まりはないのでネット上にある委任状の様式を適宜修正して使用すれば十分です。

国土利用計画法の事後届出をしない場合の罰則

国土利用計画法の事後届出をしない場合や虚偽の届出をした場合は、6月以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処される恐れがあります。

罰則は重いため、届出を怠らないようにしましょう。

第四十七条 次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。

一 第二十三条第一項又は第二十九条第一項の規定に違反して、届出をしなかつた者

二 第二十七条の四第一項(第二十七条の七第一項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、届出をしないで土地売買等の契約を締結した者

三 第二十三条第一項、第二十七条の四第一項(第二十七条の七第一項において準用する場合を含む。)又は第二十九条第一項の規定による届出について、虚偽の届出をした者

引用:国土利用計画法 | e-Gov 法令検索

国土利用計画法の事後届出を忘れていた場合

国土利用計画法の事後届出を忘れていた場合(契約を締結した日から起算して2週間以内に届出をしなかった場合)、役所に事情を説明した上で期限超過後に届出をすれば通常6月以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処されることはありません。

なお、期限超過後の届出では、通常の届出に必要となる書類に加えて誓約書の提出を求められる場合があります。

まとめ

  • 一定面積以上の土地を売買等する場合、国土利用計画法に基づく事後届出が必要で、怠ると罰則があります。
  • 届出は契約締結後2週間以内に行う必要があり、届出が必要となる面積は土地の区分ごとに異なります。
  • 農地転用をするために農地の売買等をする場合(農地法第5条)では一定面積以上で事後届出が必要ですが、農地のまま売買等する場合(農地法第3条)では不要です。

茨城県、千葉県、埼玉県、栃木県、福島県で国土利用計画法の事後届出を検討されている方は、行政書士池田法務事務所にご相談ください。

農地関係専門の行政書士が親身になってサポートをいたします。

この記事を書いた人

特定行政書士 池田大地

専門分野:農地関係

所属行政書士会:茨城会

日本行政書士会連合会 登録番号:第22110205号

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