特定技能外国人(農業)を受け入れる企業側には、3つの条件があります。
- 受け入れ機関の条件を満たしていること
- 支援計画書を作成すること
- 特定技能雇用契約に係る届出を提出していること
今回は、「1.受け入れ機関の条件を満たしていること」について説明します。
特定技能外国人と結ぶ雇用契約が適切であること
雇用契約を締結する際には、特定技能外国人の雇用条件や報酬が適正でなければなりません。
具体的な条件は、次のとおりです。
・外国人であることを理由に福利厚生や教育訓練の実施などの待遇に差別的な扱いをしてはならない
・分野別技能方針および分野別運用要綱で定める水準を満たす業務に従事させること
・労働時間は通常の労働者の所定労働時間と同等であること
・同等の業務に従事する日本人労働者の報酬と同等以上でなければならない
・特定技能外国人から一時帰国の申し出があった場合はやむを得ない場合を除いて、有給休暇が取得できるような配慮をする
等
受け入れ機関自体が適切である
特定技能外国人を受け入れる企業は、労働関係法令を遵守しており、違反のない適切な労働環境を維持している必要があります。
具体的な条件は、次のとおりです。
・労働関係法令を遵守していること
・1年以内に特定技能外国人と同種の業務に従事する労働者を非自発的に離職させていないこと
・雇用契約締結の1年以内及び契約締結後に行方不明者を発生させていないこと
・入出国又は労働に関する違反等の欠格事由に該当しないこと
・受け入れ機関が保証金の徴収を定める契約等を締結していないこと
・特定技能外国人の支援にかかる費用を直接または間接的に外国人に負担させないこと
・預貯金口座への振込等により適正に報酬を支払うこと
・労災保険への届出を適切に行っていること
等
外国人を支援する体制があること
受け入れ機関は、特定技能外国人が勤務しやすい環境を整える必要があります。
具体的には、
・特定技能外国人が理解できる言語での情報提供や相談体制が整っている
・雇用契約を継続して履行できる体制が整備されている
等があります。
外国人を支援する計画が適切であること
受け入れ機関は特定技能外国人を雇用した後も、支援を継続しなければなりません。
具体的には、
・出入国在留管理庁への各種届出を怠らない
・1号特定技能外国人支援計画を作成、実施できる
等が必要です。
※参考:外国人側の条件についてはこちら↓
まとめ
「1.受け入れ機関の条件を満たしていること」についてまとめると以下の通りです。
- 特定技能外国人と結ぶ雇用契約が適切であること: 受け入れ機関は、外国人労働者の雇用条件と待遇に差別的な扱いをせず、特定技能外国人の業務に従事させ、労働時間や報酬を適正に提供する必要があります。有給休暇などの配慮も必要です。
- 受け入れ機関自体が適切であること: 受け入れ企業は、労働関係法令を順守し、同種の業務に従事する労働者を離職させず、欠格事由に該当しないように努力する必要があります。また、報酬の適正な支払いと労災保険の適切な届出が求められます。
- 外国人を支援する体制があること: 受け入れ機関は特定技能外国人に対して言語での情報提供や相談体制を整え、雇用契約の継続を支援する必要があります。
- 外国人を支援する計画が適切であること: 特定技能外国人を雇用した後も、出入国在留管理庁への適切な届出や支援計画の作成・実施が必要です。
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この記事を書いた人
特定行政書士 池田大地
専門分野:農地関係
所属行政書士会:茨城会
日本行政書士会連合会 登録番号:第22110205号
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