「耕作放棄地」の「活用方法」についてわかりやすく解説します。

農地転用関係

耕作放棄地の所有者は高齢者や遠方に在住している方が多いので、耕作放棄地の管理をすることは難しいのが現状です。

放置された耕作放棄地は、暑い季節になると雑草が繁殖して病害虫の温床となり、よく近隣住民から農業委員会へ苦情が寄せられます。

そこで今回は、耕作放棄地を持て余している方のために耕作放棄地の活用方法をわかりやすく解説します。

耕作放棄地とは

耕作放棄地とは、「以前耕作していた土地で、過去1年以上作付けせず、この数年の間に再び作付けする意思のない土地」(出典:荒廃農地の現状と対策 農林水産省)です。

耕作放棄地に似た概念として、遊休農地と荒廃農地があります。これらの違いを以下の表で整理しました。

耕作放棄地遊休農地荒廃農地
以前耕作していた土地で、過去1年以上作付けせず、この数年の間に再び作付けする意思のない土地1.現に耕作の目的に供されておらず、かつ、引き続き耕作の目的に供されないと見込まれる農地
2.その農業上の利用の程度がその周辺の地域における農地の利用の程度に比し著しく劣っていると認められる農地(前号に掲げる農地を除く。)
現に耕作に供されておらず、耕作の放棄により荒廃し、通常の農作業では作物の栽培が客観的に不可能となっている農地
出典:荒廃農地の現状と対策 農林水産省出典:農地法第32条第1項第1号、第2号出典:荒廃農地の現状と対策 農林水産省

耕作放棄地の管理義務

農地法は、農地について権利を有する者の責務を定めています。

第2条の2 農地について所有権又は賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利を有する者は、当該農地の農業上の適正かつ効率的な利用を確保するようにしなければならない。

出典:農地法 | e-Gov 法令検索

したがって、農地の所有者は耕作放棄地であっても雑草対策をして周辺の住民に迷惑を掛けない様にする必要があります。

耕作放棄地の雑草対策

耕作放棄地の雑草対策には、定期的に草刈りをする、除草剤を撒く、防草シートを敷く等の対策があります。

この点、高齢の所有者がこれらを自分で行うのは、体力的に厳しいです。

また、遠方に住んでいる所有者は耕作放棄地に通うだけでも大変です。

さらに、生産性のない土地に対して費用はかけたくないので、安易に草刈り等を外注することもできません。

耕作放棄地の活用方法

耕作放棄地の活用方法としては、農地転用か農地のまま売却する方法が挙げられます。

農地転用

ランクの低い農地(第2種農地、第3種農地等)であれば農地転用をすることができる可能性は高いです。

農地のランクが低い場合は、太陽光発電所、駐車場、資材置き場等にしたい方への売却を検討しましょう。

なお、農地の権利移動と農地転用を同時に行うためには、農地法第5条の許可申請・届出を行う必要があります。農地法第5条の許可申請・届出は手間がかかるため、専門家に依頼することをお勧めします。

※農地転用を行政書士に依頼した場合の報酬・費用についてはこちらを参照して下さい↓

農地のまま売却

ランクが高い農地(農用地区域内農地、第1種農地等)は、農地転用は難しいので農地のまま売却することを検討します。

しかし、農地の購入を希望する方は少ないので、買い手を探すには時間がかかる点に注意して下さい。

なお、購入希望者が見つかったら、農地法第3条の許可を得る必要があります。

※農地法第3条の許可申請についてはこちらを参照して下さい↓

耕作放棄地の活用が難しい場合

耕作放棄地の活用(農地転用、農地のまま売却等)が難しい場合、相続等によって取得した農地であれば、相続土地国庫帰属制度を利用するのがお勧めです。

費用(審査手数料や負担金)はかかりますが、承認されれば固定資産税を支払う義務と農地の管理をする義務がなくなります。

※相続土地国庫帰属制度については、こちらを参照して下さい↓

まとめ

  • 高齢化や遠方居住により耕作放棄地を管理することが難しく、夏季には雑草が繁茂して病害虫の発生源となり、近隣住民から苦情が出ることもあります。
  • 農地法では、農地所有者には適切な管理が義務付けられており、草刈りや除草剤散布、防草シート設置などの雑草対策が求められます。
  • しかし、高齢者や遠方居住者にとってこれらの作業は困難であり、対策が難しい場合は農地の処分を検討すべきです。
  • 活用方法には農地転用や農地のまま売却する選択肢があり、それぞれ農地法に基づく許可申請等が必要となるため、専門家への依頼が推奨されます。
  • 耕作放棄地の活用が難しい場合、相続等で取得した農地であれば相続土地国庫帰属制度の利用を検討しましょう。

茨城県、千葉県、埼玉県、栃木県、福島県の耕作放棄地についてお困りの方は、弊所にご相談下さい。

農地関係専門の行政書士が親身になってサポートを致します。

この記事を書いた人

特定行政書士 池田大地

専門分野:農地関係

所属行政書士会:茨城会

日本行政書士会連合会 登録番号:第22110205号

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