農地の貸し借りをする際の契約には、賃貸借と使用貸借があります。
同じ農地の貸し借りをするための契約ですが、両者は似て非なるものなので注意が必要です。
そこで今回は、農地の賃貸借と使用貸借の違いについてわかりやすく解説します。
農地の「賃貸借」とは
農地の賃貸借とは、農地を有償で貸し借りすることを指します。
例えば、AさんがBさんに年間数万円の賃料で農地を貸す場合です。
農地の「使用貸借」とは
農地の使用貸借とは、農地を無償で貸し借りすることを指します。
例えば、AさんがBさんにタダで農地を貸す場合です。
農地の賃貸借と使用貸借の共通点
農地の賃貸借と使用貸借はどちらも農地の権利設定であることには変わりないので、農地法第3条の許可を得る必要があります。
※農地法第3条の許可についてはこちらを参照して下さい↓
実務では農地法第3条の許可を得ることなく農地の貸し借りが行われているケースをよく目にしますが、これは通称ヤミ耕作と呼ばれる違法行為です。
※ヤミ耕作についてはこちらを参照して下さい↓
農地の賃貸借と使用貸借の違い
農地の賃貸借と使用貸借の違いは4つあります。
賃料の有無
賃貸借は賃料が発生しますが、使用貸借は賃料が発生しません。
タダで農地を貸して貸主には何の得があるのと思われる方が多いと思います。
例えば、所有している農地をほったらかしにしていると草木が生い茂り害虫の住処となります。そうすると、周辺の農地に悪影響が生じて隣人トラブルに発展する恐れがあります。
そのため、タダでも良いので農地を利用してもらえば、この様なトラブルを回避することができます。
契約の更新
契約の期間がある場合、賃貸借は農地法により原則法定更新されます。一方、使用貸借の場合は法定更新の規定はないので契約期間満了により自動的に終了します。
解約等をする際の手続き
農地の賃貸借を解約等する場合は、農地法上原則許可が必要です。一方、使用貸借の場合は農地法上の規制はないものの農業委員会が状況を把握するために通知を求められる場合が多いです。
※農地の賃貸借と使用貸借の解約等についてはこちらを参照して下さい↓
地位の承継
当事者(貸主、借主)が死亡した場合、賃貸借の場合は賃貸人と賃借人の地位が相続人に引き継がれます。一方、使用貸借の場合は使用貸人(貸主)の地位は相続の対象となりますが、使用借人(借主)の地位は民法の規定により原則として相続人にその地位が承継されることはありません。
まとめ
農地の「賃貸借」とは
農地を有償で貸し借りすることを指します。例えば、AさんがBさんに年間数万円の賃料で農地を貸す場合です。
農地の「使用貸借」とは
農地を無償で貸し借りすることを指します。例えば、AさんがBさんにタダで農地を貸す場合です。
共通点
農地の賃貸借と使用貸借はどちらも農地の権利設定であり、農地法第3条の許可が必要です。
違い
- 賃料の有無:
- 賃貸借は賃料が発生します。
- 使用貸借は賃料が発生しません。
- 契約の更新:
- 賃貸借は原則法定更新されます。
- 使用貸借は契約期間満了で自動的に終了します。
- 解約等の手続き:
- 賃貸借の解約等には農地法上原則許可が必要です。
- 使用貸借の解約等には農業委員会への通知が求められる場合があります。
- 地位の承継:
- 賃貸借の場合は貸主と借主の地位が承継される。
- 使用貸借の場合は原則使用借人(借主)の地位が承継されない。
茨城県、千葉県、埼玉県、栃木県、福島県で農地の賃貸借や使用貸借を検討されている方は、弊所にご相談下さい。
農地関係専門の行政書士が親身になってサポートを致します。
この記事を書いた人
特定行政書士 池田大地
専門分野:農地関係
所属行政書士会:茨城会
日本行政書士会連合会 登録番号:第22110205号
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